高性能蒸発発酵システム
焼酎かすリサイクルプラント

はじめに

これまで、焼酎かすはその3分の1が海洋投棄により処理されてきました。しかし、ロンドン条約の締結に伴い、平成19年より海洋投棄が規制されることから、陸上での安定処理技術の確立と処理容量の確保が緊急の課題となっています。

弊社ではこの問題に早くより取り組み、焼酎かすのコンポスト処理による発酵蒸発・堆肥化技術の開発に力を注いでまいりました。その成果をもとに、志布志市にリサイクルプラントを設置し、平成17年2月より焼酎かすの受入、コンポスト処理を開始しております。

コンポストによる焼酎かすリサイクルのメリット

  • 固液分離の必要がなく、前処理が不要
  • 即日処理が可能であり、保管中の品質劣化や悪臭の発生がない
  • 発酵熱によって水分の蒸発を促進する(日あたり最大15L/m2
  • 水分の蒸発により、焼酎かすを大幅に減容化する
  • 好気発酵により、メタンや硫化水素等の有害なガスが発生しない
  • 焼酎かすに含まれる栄養分の蓄積により、良質な堆肥が製造できる

リサイクル工程フロー

 

プラント主要設備

◆発酵槽

本プラントの発酵槽は、幅18m×有効長さ約120mの大型平面発酵槽です。
(1号プラントでは6m幅×3列、2号プラントでは9m幅×2列)

独自に開発した散布撹拌装置により、発酵槽内を移動しながら、①散布、②撹拌といった焼酎かすの発酵蒸発サイクルに必要な作業を行うことができます。
※発酵槽の大きさやレーン数は用途に応じて設計できます!

発酵槽内に1.8m高さに木チップを敷き、焼酎かすの散布と撹拌作業を行います。

平面発酵槽に散布した焼酎かすをその日の内に発酵蒸発させます。発酵槽底部には、好気発酵に必要な空気を供給するブロアー装置が設置されています。順送り方式とは異なり、チップの移動はほとんどありません。

また、槽内の発酵状態を監視するための温度計も設置されています。天井から下降して発酵槽内の温度を自動測定します。

■プラント内発酵槽の様子(1号プラント)

■プラント内発酵槽の様子(2号プラント)

■発酵槽内の模式図


◆焼酎かす受入・供給設備

受入設備として、焼酎かすを一時貯蓄するためのタンク(容量100トン)と、受入ポンプ等が備えられています。また、焼酎かすと発酵栄養材を混合し、プラント内への自動供給が可能な混合タンクを備えています。

■受入・供給設備概要

■焼酎かす受入・貯留タンク(100トン×2基)


 

製品に関するお問い合わせ:志布志事業所

■志布志事業所
〒899-7104
鹿児島県志布志市志布志町安楽5943
TEL 099-471-1880 FAX 099-471-1881